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沖縄在住フリーライター・編集者 みやねえ

沖縄のアートと居心地の良さを提供するリノベーション空間「Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE」【後編】

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沖縄のアートと居心地の良さを提供するリノベーション空間「Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE」【後編】

沖縄を拠点に活動するフリーライターみやねえ(@miya_nee3)です。

今回は、沖縄市の商店街・一番街で「Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE」を運営するNPOコザまち社中の担当者にインタビューした記事を前編・後編の2部作でお届けします。

 

沖縄市の街中に佇む昭和レトロな一番街というアーケードの商店街。その中にNPOコザまち社中が運営するカフェ&ゲストハウスがあります。

インバウンド事業の一環として外国人観光客の受け入れを視野に入れ、商店街のコンシェルジュ的な役割を担う「Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE(アーケードリゾートオキナワ ホテル アンド カフェ)」。若者らしいアートな空間と居心地の良さを提供するカフェとゲストハウスのリノベーション事例を紹介します。

 

アーケードのリゾートを表現したカフェ!自宅のような居心地の良さ

Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE

――「Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE」は、カフェとゲストハウスが混在する造りになっていますね。

1階のカフェは、僕ら若手のスタッフが運営を任されていています。2階は団体専用のゲストハウス、3階が個室専用のゲストハウスです。

 

――1階のカフェは、木の造りとブロックの壁。コザのディープさをも取り入れながら居心地の良さを追求していると感じます。どのようなテーマでリノベーションしたのでしょうか。

アーケードでリゾートを楽しむようなリゾート仕様の造りと商店街の中のコンシェルジュ的な役割の意味合いもあるので、そこも意識した雰囲気づくりをしています。設計を依頼した会社に全体のデザインを任せて、自分たちはこんなものを作りたいと相談しながら徐々に形になっていきました。

 

――沖縄のリゾートといえば、一般的にイメージされるは綺麗な海ですよね。

僕は、沖縄本島の西海岸沿いにある恩納村の出身なので、沖縄の綺麗な東シナ海を見慣れていて、一般的な沖縄リゾートのイメージとはまた違うテイストにしたかったんです。商店街のリゾート、つまり街中のリゾートって何だろうと考えたら、自宅のようにくつろげるリゾートもいいなと思い、スタッフ全員でアイデアを出し合いました。

 

Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE

――お手洗い入口の壁に人工芝を敷き詰めて、一部の壁はブロック。それそれの一部分だけ見るとバラバラの要素を持つ素材が、トータルで違和感なくマッチしていますよね。

沖縄で言うチャンプルー(沖縄の方言でごちゃ混ぜの意味)なデザインですよね。人工芝とコンクリートの壁は、建築士さんのアイデアです。人工芝の壁には理由があって、アーケードの商店街って屋根が邪魔して店内まで陽の光が入らないんです。だから、観葉植物を置いても枯れる恐れがあったので、代わりに人工芝で自然の緑を演出しました。打ちっ放しの壁を白く塗ってコンクリートで塗装し、ブロックを積んだままの自然な味わいを出している壁もありますね。

 

――木造りの静かな店内は、ホッとできるくつろぎの空間ですね。

濃いブラウンではなく、淡い色の木の材質を使い、木の色合いと質感にはこだわりました。木の温かみを感じる内装にしたかったんです。あと、自分だったら居心地のいい空間ってどんな場所だろうと考えて、個人的な趣味趣向も入っています。

 

Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE

――自分だったら居心地のいい空間とは、どんなイメージだったのでしょうか。

例えばですが、広い一軒家であれば、3名掛けのゆったり座れる大きなソファや天井まで高さのある大きな本棚を置けますよね。でも僕の自宅のようにアパートくらいの広さでは大きな家具を置けません。自宅で再現しづらい居心地の良さを表現したというか、自宅でくつろぐ感覚と居心地の良さを考慮しました。

 

Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE

――全席ともに椅子とテーブルが異なり、レトロ風の照明ランプや雑貨がカフェの雰囲気づくりに一役買っていますね。アンティークやDIYの家具もあるのでしょうか。

テーブルと椅子は、ほぼ既製品です。一部だけアンティークの椅子があり、雑貨はスタッフの私物がほとんどです。既製品の本棚にヤスリをかけて、少し丸みとツヤを出すと家具にも優しさが出てきます。もともとあったものを活かして自分たちの目指す世界感を演出し、商店街の人たちにもお世話になりながら皆の手で作り上げたカフェです。

 

Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE

――もともと瀬戸物屋さんだったそうですが、当時のまま生かした部分はどこでしょうか。

入り口の扉と階段ですね。キッチンやカウンター、トイレなどは増設しました。カフェの席数は25席でフリー Wi-Fiを完備。基本、全席で電源を利用でき、席によっては上から電源コードを引っ張っています。

18時で閉店しますが、事前に問い合わせをいただければレンタルスペースとしても貸し出し可能です。今日の音楽はジャズですけど、日ごとにスタッフの気分でさまざまなジャンルの曲をかけています。

 

Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE

――色鮮やかな盛り付けのヴィーガン料理が人気のようですね。

オープン当時はヴィーガン料理でスタートして、出張料理を振る舞う「ニュー夜明け」のメンバーが料理を担当。2018年に入って他の食事メニューも提供し始め、ピタパンを使う彩り豊かなイスラエルサンドは、沖縄だとまだまだ珍しいメニューかもしれませんね。

 

団体専用と個人専用のフロアー、宿泊客が寛げるラウンジもあるゲストハウス

Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE

Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE

――2階が団体専用、3階が個室のゲストハウス。リノベーションで工夫した点はどこでしょうか。

もとのスペースを活かしたまま収益性を高めていける方法をと考えて、当時の壁を活用した造りになっています。ドミトリーだとセキュリティの問題が絡んで運営的にやや難しい部分があったので、2階に団体専用ルームを、3階に個室を作りました。

スポーツコンベンション事業で海外から訪れる外国人アスリートたちや音楽の街コザに訪れる若手のバンドマンたちのグループが泊まれるような団体専用ルームとして、7人部屋の201号室と5人部屋の202号室を用意し、基本的には1部屋貸し。室内にトイレとシャワーを完備しているのが特徴のひとつです。

 

Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE

――団体部屋と個室があると、宿泊客の需要に合わせた使い方ができますね。3階の個室には和室もあるんですね。

3階の個室は、もとの持ち主が住居として利用していたスペース。床の間や和室もそのまま活かした造りでリノベーションしています。女性専用と男性専用のスペースに分かれ、男女別の共有シャワーとトイレがあり、男女ともに各1部屋の和室を用意した全9ルームです。

 

Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE

――ゲストハウスの各部屋には、デザインのテーマがあるのでしょうか。

客室内にイラストを描き、各部屋の入口にもシーサーなどの沖縄らしい小さなイラストを施しています。寝具は30cmほど厚みのある少し高価な質の良いマットレスを使用して寝心地を重視しています。ベッド含めてブラウン系の色で統一し、全部屋ともにセミダブルのベッドなので、体格のいいアスリートでも利用しやすいと思います。

 

――2階のロビーラウンジは、宿泊者限定で利用できるコミュニティスペースだとか。

ハンモックとソファを置き、床に直に座れる共有スペースです。壁にプロジェクターを映したり、Wi-Fiを利用できたり、会議用スペースとしても利用可能です。あと、このラウンジからガラス越しにアーケードの通路が見えますよね。でも見上げると電動の大きなシャッターの痕跡が残っているという面白い見え方。このシャッターは老朽化して現在未使用ですが、当時の面影が残る一部分ですね。

「Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE」は、そんな当時のままの雰囲気も楽しめる商店街の憩いの場所でありたいと、くつろげる場所づくりを目指しています。

 

Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE沖縄市の一番街という商店街のコンシェルジュ的な役割を果たし、外国人観光客の受け入れを視野に入れて地域活性化を目指すカフェ&ゲストハウスの「Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE」は、若者らしいアートな空間と居心地の良さを追求した沖縄の新たなスポットです。

(取材・文・撮影/みやねえ @miya_nee3 )

Arcade Resort Okinawa HOTEL & CAFE

 

前編の記事は、こちらからご覧ください。

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