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沖縄在住フリーライター・編集者 みやねえ

沖縄の学生が集うコワーキングスペース「Topothesia」 のコミュニティを生む空間設計【後編】

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沖縄の学生が集うコワーキングスペース「Topothesia」 のコミュニティを生む空間設計【後編】

沖縄を拠点に活動するフリーライター・みやねえ(@miya_nee3)です。

宜野湾市のコワーキングスペース「Topothesia(トポセシア)」を運営する寺地峻さんにインタビューし、オープンしたキッカケやストーリーについて取材した記事を前編・後編の2部作でお届けします。

 

Topothesia(トポセシア)沖縄本島中部の宜野湾市にあるコワーキングスペース「Topothesia(トポセシア)」。県内でも珍しく多くの沖縄の学生たちが集い賑わっている。場所は、琉球大学北口入口から徒歩15秒。車で10分弱の距離には沖縄国際大学もあり、学生たちにとって好立地のコワーキングとなっている。現在は、キャリア支援のサポートも行い、学生主催のイベントなども開催されている。

コワーキングを軸に、学生や企業、そして新たなコミュニティが生まれる場として機能していくことを目指す「Topothesia」が大切にしている空間設計。リノベーション事例とともに、事業責任者でもある寺地峻さんにお話を伺った。

 

元居酒屋 を全面的にリノベーションしたコミュニティスペース

Topothesia(トポセシア)ここは、元居酒屋だった場所。調理道具を置く棚や赤い壁も、居酒屋の名残は現在ほぼ残っていない。

自分たちでは施工できない電気配線や空調などを業者に依頼するハーフビルド方式を採用し、時間がかかりクオリティも下がるが、塗装やフローリングは全て自分たちで行い、一部を覗いて全面的にリノベーションした。

 

Topothesia(トポセシア)施工前

Topothesia(トポセシア)施工後

コワーキングとして人が集まるコミュニティペース。だから勉強するためだけの場所でもなく、ゆったりと学生たちが交流できる場所も必要だと考え、二極化した異なるスペースを設けている。

「勉強できる場所、おしゃべりできる場所、ご飯を食べる場所。オフィスみたいな“ザ・学習スペース”のような集中して勉強できるスペースもあれば、木のぬくもりとか、人の血が通う温かい雰囲気のある場所にもしたいなと思って」と語る寺地さんの構想は、初来店時に私がイメージした「Topothesia」そのものだった。

 

Topothesia(トポセシア)

Topothesia(トポセシア)内装のアイデアは、立ち上げ当時のメンバーと一緒に、Webサービスの「Pinterest」を利用し内装や家具の写真を集めて共有する。材質やデザイン性も視野に入れて「吊り棚を作りたいね!」となれば、再びPinterestを検索して自分たちのイメージに合うものを探した。

黒く塗られたレンガを磨いて本来の色合いに戻し、外観の壁にスプレーでクールなイラストを描いた。当時20代前半だった寺地さんとメンバーの若者らしいポップなアイデアが店内に散りばめられていた。

 

ビンテージ の家具を配置した寛ぎのソファ席と奥の勉強スペース

Topothesia(トポセシア)椅子やソファは、宜野湾市大山の国道58号線沿いに立ち並ぶ米軍払い下げのビンテージ家具屋で購入したもの。1960年代のビンテージのソファに、カウンターの椅子はアンティーク。ビンテージらしからぬ、さりげなく配置されたインテリアに粋な計らいを感じる。

この寛げるソファスペースで流す音楽や学生たちの会話の声が、奥の勉強スペースにもあえて流れていくような導線を大切にして、中央のテーブルや窓際のカウンターテーブルは自分たちで作り、東京のコワーキングにも負けないくらい、見た目もしっかりした造りにしたそうだ。

 

今後 の願望は、学生向けコワーキングを地方に広めていくこと

Topothesia(トポセシア)事業責任者の寺地さん

東京に行かなければレベルの高い就職先が見つからず、就職できないという悩みや思い込みを払拭したい。ローカルの学生がキャリアの幅を狭めずに、希望するキャリアを掴み取れるような場所が全国に増えていけば、地方に住みながらでも自分が生きたいような生き方や目指したい生き方ができる環境が整っていくのではないか。

「Topothesia」だけで完結する話ではなく、県外の地方にも学生向けのコワーキングスペースを増やしていきたい。これは寺地さんが昔から抱いていた構想だった。

「やりたいことがある学生さんはやったらいいと思うし、強引に人を呼び込んで何かやろうとは思ってなくて。いいコンテンツを提供できれば、人から人へと口コミで広がり話題になっていくと思うんです。Topothesiaの知名度は少しずつ上がってきたので、あとはきちんとしたキャリア支援を行って、別の収益源を立てていく。焦らず、地道に、コツコツに……ですね。笑」

「トポセシアを起点に学生たちを呼び込んで何かやりたい」と立ち上げた宜野湾市のコワーキングスペースが、新たなステージを進み始めている。寺地さんの意思や思いが起爆剤となり、県内企業や学生たちにどんないい循環をもたらしていくのか。普段は穏やかなTopothesiaの店内で、また今年も学生たちの新しいストーリーが生まれている。

(取材・文・撮影/みやねえ @miya_nee3

Topothesia(トポセシア)

 

前編はこちらからご覧ください。

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