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沖縄在住フリーライター・編集者 みやねえ

ホテルで街をリノベーションできたら。 沖縄市出身者が地域活性化を担う意義【前編】

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ホテルで街をリノベーションできたら。 沖縄市出身者が地域活性化を担う意義【前編】

沖縄を拠点に活動するフリーライター・みやねえ(@miya_nee3)です。

今回は、沖縄市のパークアベニューに佇む、Tripshot Hotels Koza(トリップショットホテルズ・コザ)を運営する神山繁さんにインタビューし、ホテルのリノベーションについて取材した記事を前編・後編の2部作でお届けします。

 

Tripshot Hotels Koza(トリップショットホテルズ・コザ)神山繁株式会社 ファンファーレ・ジャパン 神山繁(かみやま・しげる)

Tripshot Hotels Koza(トリップショットホテルズ・コザ)の運営者。「おきなわの観光をデザインする」ことをコンセプトに掲げ、沖縄再発見マガジン「Trip Shot」を発行し、カフェやモーテルの運営、地元のテレビ番組「コザの裏側」でディレクションや沖縄を題材にした映画「ココロ、オドル」のプロデュースなど、幅広い分野でその手腕を発揮して沖縄の観光に携わる。


 

1972年の本土復帰後、その賑わいに陰りを見せ始めたコザの街。その一角に「パークアベニュー」があります。現在は人通りが少なく静寂なストリート、そんな印象を受ける場所で空き店舗をリノベーションしたホテルがオープンしました。

今まで沖縄では見たことのない、ディープなコザの街に相応しすぎる斬新なスタイルの客室を持つ「Tripshot Hotels Koza(トリップショットホテルズ・コザ)」。このホテルを起点に新たな街づくりを目指す地域活性化をホテルのリノベーション事例とともに紹介します。

 

基地の街 として歴史を刻んだ「コザ」

沖縄県沖縄市で通称・コザと呼ばれる、古くから地元の人たちに親しまれてきた地域があります。1974年にコザ市と美里村が合併し、地名としての「コザ」は現在ありませんが、未だに一部の地域がコザの愛称で呼ばれています。嘉手納基地からほど近く、未だにアメリカ文化が色濃く残り、ディープな面白さを感じる沖縄でも異色の存在を放つ街。

沖縄の中にあるアメリカ。だからコザの街は、沖縄色の強い「オキナワアメリカン」だと話すのは、Tripshot Hotels Koza(トリップショットホテルズ・コザ)を運営する神山繁さん。

 

ホテル を起点にした街づくり

Tripshot Hotels Koza(トリップショットホテルズ・コザ)

――沖縄市を中心に活動し、深い「コザ愛」をも感じる神山さんですが、なぜ地元の地域活性化に乗り出したのでしょうか?

僕は、沖縄市生まれの沖縄市育ちなんです。1999年に脱サラしてパークアベニューでバーを営業して、2008年に隣の建物に移転してPLaYer’S CAFEをオープン。その後、尊敬する相棒と企業しました。

沖縄の観光事業に貢献できる仕事をしたくて、2008年から沖縄再発見マガジン「Trip Shot」を発行し、動画の撮影や地元のテレビ番組でディレクションを担当しました。もともとコザに関わる仕事が多かったのもあり、パークアベニューでの地域活性化にも乗り出したんです。

 

――沖縄市のパークアベニューでの地域活性化。なぜホテルを運営しようと思ったのでしょうか?

実は、ホテルを運営したかったのではなく、ホテルを起点に基盤づくりをしたかったんですよ。パークアベニューの空き店舗をリノベーションして、街の中にホテルを展開することでラウンジパークを提案したかったんです。

 

Tripshot Hotels Koza(トリップショットホテルズ・コザ)

――ラウンジパークとは、どのような構想なのでしょうか?

以前から運営しているPLaYer’S CAFEにフロントを設け、ここが拠点となるフロント棟となります。そしてパークアベニューの空き店舗をリノベーションし、このストリートに客室を点在させたホテルが「Tripshot Hotels Koza」です。

だから、フロントで受付を済ませた後は、必ずパークアベニューを歩いて部屋まで行くことになります。現在は3室ですが、今後も少しずつ客室を増設する予定です。ゆくゆくはカフェを取り囲むようにしてラウンジパークが出来上がり、街づくりが整っていく感じですね。

 

――ホテルに宿泊すると、必ずパークアベニューを通る。これは素敵なアイデアの地域活性化ですね。

パークアベニューでの街づくりとは言っても、宿泊したお客様に街にとどまってもらいたいわけではないんです。フロントと少し離れた空き店舗を利用すれば、一軒家に出入りするようなフリースタイルで自由に行動できます。一般的なホテルのように館内で過ごすよりは、自由度が増しますよね。

 

地元出身 だからこそ語れる街の魅力

――斬新なデザイン設計で圧倒的な個性を放つ「Tripshot Hotels Koza」の客室。リノベーションは、どのような点を重視したのでしょうか?

子供の頃からコザの街並みをずっと見てきたので、自分にとっての沖縄は、青い海や真っ赤なハイビスカスのリゾート地ではなく、琉球王朝時代からの古き良き沖縄でもなくて、打ちっぱなしの壁、ポップな壁画、英語の看板、そしてアメリカ人が行き交う街。そんな「オキナワアメリカン」なコザの街だったんです。

米軍基地の門前町だったコザの歴史を背景にして、各店舗にも歴史が刻まれていった。だから当時の面影をそのまま表現したくて、元の空間を活かしたデザイン設計でリノベーションしました。各ルームのテーマを決めてから、相棒やスタッフのイメージを取り入れてインテリアやデザインを具現化しました。だから、全ての部屋が異なる内装やインテリアなんですよ。ひとつひとつのディテールよりは、トータルでコザの魅力を表現していきたいんですよね。

 

Tripshot Hotels Koza(トリップショットホテルズ・コザ)

――「Tripshot Hotels Koza」の客室に利用する空き店舗は、どのような基準で選ぶのでしょうか?

もともとパークアベニューには、商業施設として個性的な店舗が多く、どの物件でもリノベーションできると思います。けれども実際にはできない(笑)。ホテルとして利用するには誰が宿泊するのか未知の世界でもあり、大家さんとの信頼関係が成り立たないと物件の契約が進まないんです。

何かあったら、すぐにカフェのフロントで対応できる管理体制を整えて、大家さんに安心感を与えられる条件を提示しながら物件探しをしています。パークアベニュー通り会のバックアップもあり、現在はとても助かっています。

(取材・文・撮影/みやねえ @miya_nee3

Tripshot Hotels Koza(トリップショットホテルズ・コザ)
株式会社 ファンファーレ・ジャパン

 

後編に続く。

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