沖縄を拠点に活動する二拠点生活フリーライター・編集者みやねえ(@miya_nee )です。
2018年9月23日に「LIKE A RING 〜好きを繋げる〜」が開催されまして、知念美加子さんのインスタグラム講座に参加してきました。これがとーっても内容が濃かったため、レポートを掲載したいと思います。
目次はこちら
「LIKE A RING 〜好きを繋げる〜」を軽〜く紹介
「LIKE A RING 〜好きを繋げる〜」のイベントを軽〜く紹介します。
会場となった沖縄県北谷町の「北谷アソシア」に到着。確か、入場料は500円でした。しかし、驚いたことに入り口を入ると、無料のスイーツとドリンクが用意され、「食べてくれ〜」と言わんばかりに長閑に放置されています。
それをお皿にひとつ、ふたつ、みっつ……。あっ、盛りすぎたわ。(正確に言えば、写真撮影用に盛っただけ)
近くにいたスタッフさんから「食べ放題なのでいくつでもどうぞ〜」と声をかけられ、危うく4個目を仕留めそうになりかけました。このようなおしゃれ女子空間でパクパクとスイーツを食べておかわりしてる人は、やはり見かけないですね。
受付で入場料を支払った時、フェイスパック(3枚入り)をプレゼントされ、もうすでに、500円分以上のお得感です。知念美加子さんのインスタグラム講座のチケットを購入すると、1時間1,000円!?安い。これは安すぎる。
知念美加子さんやイベント運営スタッフらが持ち寄った古着の販売を楽しみに来たら、こちらも格安!しかもシャレオツです。4枚くらい購入した記憶があります。
「こちら1枚1,000円ですけど、大丈夫ですか?」とレジでスタッフに確認されたくらいには、個性的な古着が並び、次々と購入されて旅立っていきました。
またまた驚いたのが、ドライフラワーの雑貨は知念美加子さんのお母さんの手作り作品だとか。このブースが可愛かったんですよね。
丸一日かけて、ロビーと5カ所の小部屋で有料のセミナーやワークショップを開催。プロカメラマンが撮影する、子供連れ向きの写真撮影会やキッズスペースも設けられ、親子で楽しめる工夫が凝らされていました。
写真は、中央の黒いソファ席にて知念美加子さんを囲んで「GIRLS PARTY(お茶菓子+ドリンク付き)500円」を開催してい様子です。知念美加子さんから直接、お話を聞けて質問・相談もできる交流会的なお時間。これで参加費1名500円だというから思わず、安っ!と感動してしまう。
さて、やっと本題に入ります。沖縄出身のファッションスタイリスト・知念美加子さんの「Instagram講座」をレポートさせてもらいます
知念美加子さんが語る、Instagramの7つのポイント
「インスタグラムの上手な写真の撮り方と魅せ方にはコツがある」
そう語り始めたのは、沖縄出身のファッションスタイリスト知念美加子さん。現在、Instagramのフォロワー数が4万人を超え、講談社の女性向けファッション雑誌「ViVi(ヴィヴィ)」のスタイリストとしても活躍中です。
「これが正解!というわけではなくて、自分の実体験を通した知識と自分なりのエッセンスを詰めてお話するので、楽しんでいただけたらと思います。笑」
和やかに始まった知念美加子さんのInstagram講座(約60分)では、トークを交えながら、洋服をコーディネートする実践を披露し、資料まで配布するサービスっぷり。インフルエンサーが日頃から、どんな角度から写真を切り取り、どのような世界観を大切に「知念美加子ワールド」を演出しているのか。
知念美加子さんの人柄が現れるトークと裏技にグイグイと引き込まれ、楽しい時間をゆるゆると過ごしました。
知念美加子さんのInstagram講座は、7つのポイントをテーマに語られていました。
- コーディネート
- 背景
- シチュエーション
- 光
- ポージング
- カメラアングル
- バッグの状態
著作権の関係上、資料を見せることはできませんが、成功例と失敗例の写真がズラリと掲載され、それをもとに知念美加子さんがファッションスタイリストの目線から具体的に、しかも細かく解説してくれました。
普通に「写真撮影時に参考になる話」でもあり、日頃から何を見て、どう思考すると、このような写真に仕上がるのか。その世界観に触れて、ほんの少しだけ知念美加子さんの思考回路にアクセスできたような気がします。
1. トータルで「コーディネート」
洋服のコーディネートは、自分の好きなものに対して写真撮影するのためのコーディネート(=セッティング)が必要であり、手作りした料理のように、素材を選んで、色合いや味わいを考えながら、料理を仕上げていくようなイメージだと知念美加子さんは語る。
●洋服と背景が合ってない
コーディネート自体は問題なくても、洋服のコーディネートと背景が合ってないと違和感を感じる。
●ワントーンコーデが背景に負ける罠
ワントーンコーデはおしゃれに見えやすいが、実際には難しいコーディネート。特に白は最も難しく、オシャレ上級者が着こなせる技。背景が強すぎると、おしゃれ感が消えてしまう。
●「シンプルと地味」は全く別物
シンプルを取り入れたコーデを着こなせて初めてオシャレなのであって、無地をシンプルに着こなせたから「オシャレ!」なのではない。柄のバックやハイヒールなど、何かひとつスパイスを加えることでアクセントになる。シンプルと地味の区別がつくと、コーディネートが上達して幾通りものコーディネートができるようになる。
●ワントーンの洋服と白い壁の相性が合わない時
①写真のコーディネート次第で情報を操作でき、変化させられる(トリミング、写真レタッチ)
②ワントーンの洋服を生かせる白い壁やワントーンをおしゃれに見せるための背景を選ぶ。
③真っ白な壁だと馴染みすぎる場合、背景にこだわるしか方法がない
④背景に負けないけど、地味じゃない洋服に変える
●ワントーンの洋服で真っ白な壁しかない場合
動きがないと写真がのっぺりするため、人に動きをつける。バッグの持ち方とか、シャツを出すとか、サングラスをかけるとか。白い服を活かすために背景や壁の色を選ぶ。柄物や背景など、写真のコーディネート次第で情報操作できる。地味だなと思ったら何かアイテムをプラスして、スパイスやエッジを効かせて不快感を消す。地味をシンプルに変えることはできる。
地味に感じたら1点だけアイテムを変えて「シンプル is ベスト」を目指す。
●主役よりも脇役が目立つパターン
例えば、ファッション小物であっても、バッグが主役なのに靴が目立ってしまうことがある。ビビッドカラーや柄物はどうしても目立つため、靴が目立ちすぎる場合は、写真のトリミングで足を切るか、靴を変えるなどの工夫が必要。
●コントラストで見せる
写真だとのっぺりした質感や凹凸がなくて地味に感じることも。ワントーンとは逆で、パキッとした普段合わせないような色をあえて取り入れる。物のシルエットや素材感がわかればわかるほど伝わりやすい。
●グラデーション
ワントーンの中にグラデーションを作る。全体的にのっぺりした色合いだと意味がなく、赤とピンクでグラデーションを作ったり、チェックの柄だったり、色味で見るとワントーンだけれど、よく見ると複数の色を使っている。
2. 主役を引き立てる「背景」
背景のチョイスはともて大切。一番簡単なのは、白や黒の壁、単色などのシンプルな背景。後ろに奥行きを感じるような抜け感のある背景を上手く使いこなせるとおしゃれに見えて、ポイントの高い上級者になれる。
後ろに背景が入るということは、多くの情報が写真に写り込んでしまう。それらの情報が自分や主役の邪魔をするため、カメラの角度と変えるとか、自分の身体で隠すとか、裏ワザを使う。または、主役がメインになれる場所や背景を探し、コーディネートと背景のテンションを合せる。
メインとなる主役と脇役の背景がバランス良く写ると、写真にメリハリが出る。写真撮影時は、余計な情報が写り込んでないかを確認し、背景をぼやけさせたり、遠くに写り込むものは生かすことができる。
ひと際目立つ花柄のジャケットならば、背景には負けないし、自分の服装がシンプルすぎると、背景が勝ってしまう。
樹木や芝生のグリーンは季節を表すので、そこを生かしたいならば、あえて緑を入れる。逆に枯れ木は、生活感が出る。しかし、全体の統一感やメインで見せたいものによっては、どこまで情報を入れる必要があるかで、グリーンはないほうがいいよね?となることもある。
駅名や大きな看板の文字が映り込む場合、生活感が見えすぎるので自分の身体で隠したり、背景を変えてみる。看板の文字を強調したいのならそのままでいいのだが、リアルさを表現するのと生活感が出るのでは、全くイメージが異なるため、文字が邪魔になるなら、ワザを使って工夫する。
レンガの壁やカラーの壁など背景はとても大事。洋服のワントーンの完成度が高ければ、背景がベージュやオフホワイトでもグラデーションの写真になる。
「インスタグラムはおしゃれに見えるか、または魅せるか」
プロカメラマンでもインスタ用のセルフ画像などは撮れない。逆にいうと、インフルエンサーは雑誌などの本格的な写真は撮れない。
3. 違和感のない「シチュエーション」
通勤途中の風景や休日を謳歌してる場面など、その時々でシチュエーションが変わる。何が主役なのか、写真を通して何を魅せたくて伝えたいのか、写真の内容とシチュエーションが合ってないと違和感を感じるだけ。できるだけ自然体に見えるシチュエーションを写真に写すことを心がける。
●シチュエーションと合っていない
かっこいい背景でもそこに女性が立っていることが不自然がったり、砂利道なのに足元がピンヒールであったり、歩いているシチュエーションなのに無意味にポージングをしてると違和感がある。
●不自然に見えるポージング
ほんの一例ですが、ゆるふわなリラックスした場面で、足がきれいに揃えたCAさんみたいな記念撮影になってる(この場合は後で足をカットして違和感を解消する)。遊歩道を歩いてる場面なのに、身体全体が左の壁側に向いている。
●ポージング自体をやめる
スマホをいじってたり、カメラを意識しない。チカラの入り方が、記念写真になってしまったらダメ。歩きながら写真を撮られてない体で撮影してもらう。生活感を入れた日常を切り取った程度の動きでいい。
4. 撮影の時間帯、「光」の角度や明るさが大切
太陽の自然光ならば、太陽が高い位置にある明るいうちに撮影する。逆光と順光、時間帯によって光の角度が変わる。シルエットを活かしたい写真なら「逆光」で撮影するのも有効だが、基本は「順光」で撮影する。
室内の照明であれば、白熱灯は豆電球と照明の種類によって、色合いが変わる。特に洋服やファッション小物のカラーは、光の色合いによって左右されるため、往々にして注意が必要。できるだけ、明るい時間帯に外ので撮影すること。料理やドリンクを入れた写真であれば、自然光で撮影するのが一番。できるだけ明るい窓側の席に座り、自然光を使って撮影する。
5. 被写体を入れるなら「ポージング」を工夫する
撮られ慣れてない一般の方は、ついポーズを取ってしまい、不自然なポージングになる。リアルに見えるのがインスタの醍醐味なので、その人にとって自然なポーズかを考慮して、ポーズを作るけれどもいかに自然体に見えるのかが、ポージングのコツ。
●セルフポートレートについて
ひとりで出かけると商品アップだとか、自撮りばかりだと全身を撮れなくて構図が面白くない。三脚を使用してひとりで撮影してる人もいる。人に撮ってもらえるタイミングが実はあまりないため、友人と会うときに撮影してもらう。だから人に合うタイミングはチャンスだと思っている。待ち合わせ場所の周辺で「あそこで撮ろうかな?」と予め考えおくことが多い。
それを繰り返していくと「今日も撮る?」と相手からオファーが来る。最初は、人に撮られてるのが恥ずかしかった。モデルでもないのにコーデを掲載するとか。最初は抵抗があったけど、今は日常になった。撮りたかったら撮ったほうがいい。ポージングの上達法は、とにかく数をこなすこと。時間を使えば使うほど、上達するので回数をこなさないと上達はしない。
何回も撮られて写真を比較・考察するのが大事。いい写真を撮れるようになって初めて、いい写真をチョイスできるようになる。恥ずかしい照れくさいは一旦置いておいて、自分のベストを更新していく。だから「恥ずかしがったらダメ」。でも最低限のルールとして、撮影時に周囲の人たちに迷惑をかけないこと。
6. 引きかズームか「カメラアングル」構図の大切さ
洋服の性質を知ることで、カメラをズームにするか、引きにするかを調整していく。撮影後、写真に違和感を覚えたら、トリミングで調整してみる。
全身コーデでも、ある部分だけに寄って撮影すると、メリハリがついてオシャレ度が増すので、そこは思いっきってカットしてみる。ズームしすぎのトリミングだと変かな?と思っても、意外と自分のアカウントのTLに並ぶと、今までとは違うアングルやトリミングを新鮮に感じて飽きがこない。
スマホの写真アプリの中にあるデフォルト設定のトリミングだと、枠のサイズ調整だけなので違和感を感じる。そこをガッツリとカットして、インスタでスクエアに切り取ると意外とアリ!なことも。インスタの下書きでビフォーアフターをチェックして練習してみる。
7. ファッション小物「バッグの状態」をどう見せる?
ここでは、ファッション小物のバッグ(鞄)について語られた。バッグを主役にして商品をズームで見えるとき、アクセントとして脇役にバッグを添えるとき、何を主役にして、何を伝えたいのかで、ファッション小物の見せ方も変わってくる。
脇役ならば、ビビッドな色合いだと目立ちすぎるし、主役ならば、思いっきり構図をアップに寄せて、主役の小物を引き立てる背景やグラデーションになる色合いを合わせると相性がいい。鞄の持ち方についても肩や腕にかける、手で持つかでもイメージが変わるので、自然体に見えるシチュエーションでのポージングを心がける。
約1時間たっぷりのファッションスタイリスト知念美加子さんの「インスタ講座」でした。また今後も「LIKE A RING 〜好きを繋げる〜」を開催したいなと、ご本人がおっしゃってたらしいので、ぜひ今後の開催にも期待したいところ。
沖縄のファッションリーダーを目指す、若手の皆さん。次回の開催、ぜひチェックですよー
「旅、ときどき仕事」運営メンバーてるや しおりさんも運営スタッフとして参加しており、なかなかに女子力高めなイベントのわりには、子供連れの親子も来場していたりと幅広い参加者が訪れていました。
初めてお会いした知念美加子さん。さすがに可愛かったですね!これからも応援していますー
沖縄を拠点に活動する二拠点生活フリーライター・編集者みやねえ( @miya_nee )でした。それでは、また!!
(撮影:みやねえ )