2018年11月17日、那覇市のパレットくもじ1階広場で「まーさんマルシェ」が開催されました。有機農家さんが育てた野菜や果物のほか、身体に優しい食材や食品を使用する沖縄の飲食店が提供するグルメなどが集結するイベントです。
今回、初めてこのマガジンに寄稿させてもらいます。ライターのヒガナツコです。
出店するのは「遺伝子組み換えなし」「添加物なし」「化学調味料なし」など、こだわりを持った出店者ばかり。一般的なスーパーでは手に入らない貴重な食品やグルメが集結するとのことで、地元の人たちが多数集まっていました。
インデックス(クリックすると各項目に飛びます)
身体に優しいオーガニックの食品・食材を地元の人たちが楽しめるのはもちろん、長寿沖縄復興に向けた市民活動のひとつでもあるそうです。今回は、そんな「まーさんマルシェ」に足を運んでじっくりと堪能してきました。
目次はこちら
ついつい惹かれてしまう!シークヮーサー詰め放題
ふらりと散策していると、目を引いたのが「シークヮーサー詰め放題」です。
無農薬有機栽培の名護産シークヮーサー詰め放題を500円で実施。
指定された袋には、かなりの量が入るのでお得感満載です。さっぱりとしたシークヮーサーは魚やサラダなど、あらゆる料理に使えるので大量にあっても嬉しいですよね。
マルシェを楽しんでいると、ジュニアジャズオーケストラおきなわ那覇ウェストさんによる演奏が始まりました!
音楽が流れ出すと、さらに会場がハッピーな雰囲気に。美味しい食べ物や生産者さんとの会話を楽しみながら音楽を聴ける空間は、「まーさんマルシェ」の魅力のひとつです。
クバの葉で器を制作する、与那国島の職人さん
さらに散策を続けていると、与那国島から来たクバの葉職人さんが与那国島のクバの葉で器を作っていました。
さまざまな形をした器を手際よく制作する姿に子供たちはもちろん、大人もつい見入ってしまいます。陶器やガラスの器も良いですが、自然の中で育った植物の器はまた違った味わいがありますね。
こちらの器は取っ手付き。コロンとしたフォルムが可愛らしくてほっこりします。
「沖縄雑穀生産者組合」によるクバの葉で巻かれた、ちまきが大人気!
その隣では、職人さんがクバの葉で巻いた「ちまき」を販売。
「沖縄雑穀生産者組合」の高キビや裸麦を素材にしたちまきは、あっという間に完売しました。
沖縄雑穀生産者組合とは、時代の変化に伴って減りつつある高キビや粟などの雑穀の生産を守るため、2年前に結成された組合です。
高キビは沖縄で「トーナチン」、波照間で「ヤタプー」という方言が存在するほど、昔から沖縄の食文化に親しまれていた穀物。
しかし、現在はあまり食べられなくなり、栽培する人も減少気味のようです。粟は、豊年祭をはじめとした拝みで使われるため、八重山地方で細々と育てられていたといいます。ところが、後継者が減少し、昔のように栽培されにくくなったことで、現在は危機的な状況なのだそうです。
私は祖父母の家で、よく粟の入ったご飯を食べていたことを思い出しました。危機的な状況になっていたとは知らず、とても驚きました。
こちらは久高島で採れたオーガニックの高キビと裸麦。
ちなみに、12月15日からこの裸麦を使ったクラフトビールが発売されるらしく、那覇の浮島通りにある「浮島ガーデン」や「浮島ブルーイング」、パレットりうぼう内の「樂園CAFE」の3店舗で販売されます。
次々とちまきが購入され、あっという間に完売。
私たちも無事手に入れることができて、ひと安心です。
販売していたのは、沖縄雑穀生産者組合の組合長を務める浮島ガーデンのオーナー・中曽根直子さん。10月23日にはデパートリウボウに「樂園CAFE」をオープンさせ、幅広く活動されています。
今回、中曽根さんに雑穀に関するお話をしていただけたおかげで、食に関して改めて考えてみようと思えました。
(撮影:みやねえ @miya_nee3)
身体に優しいお弁当を販売する「福豆」さんへ
「美味しそうなお弁当だなあ…」と引き寄せられた福豆さんは、肉や魚をはじめとした動物由来の食材はもちろん、乳や卵、チーズなどを一切使わないお弁当を提供するお店です。
私たちは玄米プレートを注文。大根や小松菜、かぼちゃなどの野菜が使われた身体に良さそうなメニューです。現在は店舗を持っていないため、電話で注文するか、那覇のハルラボ商店さんへ足を運ぶと購入できます。
「ハルラボ商店」とは、自然栽培野菜や安全性の高い食材・生活用品などを販売するお店です。福豆のお弁当の他にも、安心して食べられる食材や商品を取り扱っています。
定休日の日曜・祝日以外は、11時〜18時まで営業。
気になる方はぜひ足を運んでみてください。
異国情緒溢れるカラフルなご飯「アイタル食堂」
数ある店舗の中でもひときわカラフルで異国情緒があふれていた「アイタル食堂」。動物性食材を一切使わず、沖縄県産の無農薬野菜を中心にした料理を提供しています。
沖縄県産無農薬野菜を使った薬膳菜食カレーを提供。
身体に優しいだけでなく、カラフルな食材を視覚的にも楽しめるのが魅力です。
食後には、絶品コーヒーを味わえる豆ポレポレへ
お腹がいっぱいになったところで、「豆ポレポレ」で食後のコーヒーをいただきました。
4つのメニューの中から「豆ポレポレのオーレのもーっと」を注文。これがドリンク名なんです。オリジナルのカフェオレとミルクを合わせた甘いカフェオレ。
豆ポレポレのオーナー・中村さんは、2017年に東京で開催された「ジャパンコーヒーロースティングチャンピオンシップ」(コーヒー豆の焙煎技術を競う大会)で優勝した実力の持ち主。
本格派のコーヒーをリーズナブルな価格で味わえるのはサービス良すぎですね。プロの技をまじまじと目の前で見ることができるのも、マルシェならではの魅力のひとつだと思いました。
最後に「まーさんマルシェ」の攻略法
今回、まーさんマルシェに訪れてみて、より楽しむための攻略法をまとめてみました。
- 11時のオープンとともに足を運ぶ
- 相席もしくはテイクアウトがおすすめ
- 生産者さんとの会話を楽しむ
- 大きめのエコバックを持参する
- 景品を貰えるスタンプラリーを要チェック
第7回目を迎えた「まーさんマルシェ」は、この規模にして、注目したいお店ばかり。身体に優しいグルメや食材を思いっきり堪能してきました。
定期的に開催されるイベントなだけに、今回見逃してしまった人でも足を運べるチャンスがあります。次回の開催が待ち遠しいですね。
まーさんマルシェの公式サイトで情報をチェックしてみてください。
【追記】2018.12.4
次回の開催は、2018年12月8日(土)〜9日(日)の2日間。11時オープンです!