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沖縄のフリーライター・編集者 みやねえ

カフェや飲食店のフライヤー制作!世界観を大切に、惹きつける「文章術」でリピーターを増やそう

 2021-06-08
カフェや飲食店のフライヤー制作!世界観を大切に、惹きつける「文章術」でリピーターを増やそう

2018年6月、Canva Japanさんに寄稿した記事を、許可をいただき掲載しています。(2021年3月、新たに編集を加えました)

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今やカフェとひとえに言っても、会話や食事をする場所だけではなく、ひとり時間を楽しんだり、パソコン作業や打合せに利用したりと、ゆっくりカフェで時間を過ごす人が増えています。カフェによっては店内で物販やイベントを行いカルチャーを発信する店や、人と人とを繋げるコミュニティの場づくりを目指す店もあり、その目的や利用価値は多様化しています。

各地に溢れ返るカフェの中でも強く印象に残る店は、「グルメ×●●×●●」と複数のキーワードを掛け合わせた特徴を伝わりやすくアピールし、自店の強みをコンセプトに、サービスや料理、内装も含めたトータルの世界観を演出するカフェです。

しかし、その良さが伝わらない情報を発信してもお客様には振り向いてもらえません。地域で直接手にする紙のフライヤーは、カフェの存在や認知度を広めてくれるチャンスを掴む手紙のようなもの。「このカフェは、どこにあるのだろう?」とフライヤーを手に取ってもらえた時、写真やデザイン、そして掲載した文章が生きてくるのです。

カフェのフライヤー制作、その第一段階のハードルは、手に取ってもらうこと。その決め手となるのは、写真とデザイン、引きつけるキャッチコピーです。そして手に取ってもらった後、文章を読んでもらう。その先に第二段階の高いハードル、カフェへと足を運んでもらう目的があり、最終目的は、来店後に再び足を運んでもらえるリピーターを増やすこと。それが着地点だともいえます。

その第一歩を踏み出すための「カフェのチラシやフライヤーづくり」に必要な文章術を紹介します。

カフェの独自性!コンセプトとキャッチコピーで魅せる

本来のカフェの目的は、食事をしながら語らう場所。純粋にコーヒーを楽しんで、料理や食材にこだわるだけでなく、カフェを入り口にしてカルチャーを発信したり、地域の息づかいが聞こえるコミュニティの場を形成したりと、目的の多様化によってさまざまなタイプのカフェが増えました。

そこで、カフェの活動や店の世界観に付加価値をのせて強みをアピールしていく必要があります。

 

しっかりと軸を持ったコンセプト。カフェのテーマに合わせて柔軟性と余白を持たせたコンセプトもあり、それを「一言で伝えるならば、何だろう?」をキャッチコピーとして言語化します。

複数のフライヤーが並ぶ棚から、1枚のフライヤーに目が止まる。それはほんの一瞬の出来事です。引きのある「キャッチコピー」をババーン!と大きめの文字サイズで掲載すると、そのキーワードに興味を持つ人は無意識にフライヤーを手に取るでしょう。

 

デザインやキャッチコピーで惹きつけて「フライヤーを手に取る」第一段階のハードルをいかに超えていくか。カフェに足を運んでもらうまでのストーリーを想定して、「人に伝わる言葉」をじっくり吟味して、時間をかけてキャッチコピーを考え抜いてください。

キャッチコピーの考え方と作り方は、こちらの記事をご覧ください。

写真もじっくりと吟味!トータルでカフェの「世界観」を作ろう

一般的なカフェであれば、こんなキーワードが想像できます。料理のジャンル、こだわりの食材や調理法、料理・デザート・ドリンクメニュー(オリジナルはあるか)、こだわりの器やカトラリー、家具や照明、建築デザインなど。店内の雰囲気づくりや置かれた雑貨から伝わるイメージも図りしれず。

今までに取材してきたカフェには、地域の食材や食品の販売、地元作家の器や作品の物販、音楽イベントや店内マルシェを開催したりとその活動は多岐に渡り、オーナーの思いや趣味を反映した店がありました。

カフェのフライヤー制作!世界観を大切に、惹きつける「文章術」でリピーターを増やそう

カフェのフライヤーづくりでは、トータルの世界観に合うデザイン制作が最も重要な使命です。「デザインは余計な装飾をせず、シンプルを目指す」を念頭に置いて、メインカラーやイラスト選び、フォントの種類や文字サイズの大きさも含めて、一つひとつの素材が役割を担って世界観を作り出します。

 

フライヤーに掲載する写真は、外観、内観、料理、雑貨……と多々ありますが、最も伝えたいことを「写真で魅せる」のが効果的です。強調したいものを大きめの写真で掲載する。カフェであれば、料理の掲載は欠かせないでしょう。

但し、A4サイズのようにフライヤーが大きい場合と、小さいポストカードサイズかで掲載スペースが大幅に変化します。ぎゅっ!と写真や文章を詰め込み過ぎたフライヤーは、窮屈すぎてゆったりした優しさは出ません。小さい画像を数多く配置するよりは、人気の料理やカフェの特徴的な写真をドドーン!とアップで大きめに配置してください。

カフェのフライヤー制作!世界観を大切に、惹きつける「文章術」でリピーターを増やそう

掲載したい写真に優先順位をつけて、スペース確保が難しければ、大胆に写真をカットしましょう。レイアウトや余白のバランスを考えて、写真枚数を減らす勇気も必要です。予算があれば、写真撮影だけはプロのカメラマンに依頼しましょう。その写真素材をブログやSNSでも活用すれば、料金的にはお得だと思います。

オーバーな表現よりも、ショップの思いやこだわりを丁寧に言語化して「共感を生む」

料理に関していえば、新鮮な食材はもちろんのこと、地元食材の使用や素材へのこだわり、高価で貴重な調味料、希少価値の高い部位や珍しい食材、オリジナルのレシピ、ダッチオーブンや石窯など独創的な調理法、丁寧に時間をかけた調理、盛り付けの彩り、老舗店や高級な調味料、驚きな料理のボリューム、贅沢を感じるコース料理、器やカップなどの食器、小さな子供に対応したメニュー、アレルギー対応、シェフの腕前(著名な賞を受賞、海外や著名な店で修行)と……挙げたらキリがないほど、料理に関するアピールポイントはいくらでも出てきます。

カフェのフライヤー制作!世界観を大切に、惹きつける「文章術」でリピーターを増やそう

稀に、あまり特徴のない一般的な料理であったとしても、オーナーやスタッフの人柄に惚れ込んだり、カフェが放つ独特な居心地の良さが癖になったり、カフェのファンになる理由はお客様ごとに異なります。

「朝から営業」するカフェならモーニングを食べに訪れる人が多いでしょう。「夜カフェが少ない地域」であれば、夜まで営業するカフェに人気が集まります。今まで存在しなかった新しいタイプのカフェならブルーオーシャン。需要と供給が成立すれば、ローカルでも集客できるため、「実店舗の見え方や切り口」はとても重要だといえます。

1. 強みや特徴、思想や活動を言語化する

周囲に類似したカフェがあっても、自分の店は何が売りでどこが異なるのかをリサーチして、それを言語化できると他店との違いを伝えられます。

設備やサービス、価格設定などの優先順位が高い情報に加えて、最も共感を生みやすいのが、オーナーの思いや店のこだわり、地域でのカフェの役割など、何を最も伝えたいのかを明確にした上で、情報に優先順位をつけて重要なキーワードを選定します。文章を何パターンか書き出して、フライヤーのスペースに合わせた文字数でまとめて、最後に、無駄な言葉を削ぎ落として丁寧に言語化してみましょう。

 

文章が完成したら、個人的な主張が強すぎないか、伝わりづらい文章になっていないかを複数人の第三者に必ずチェックしてもらいます。この意見がヒントに繋がることもあります。大切な視点ですから、顧客のニーズと自分たちの伝えたいことを掛け算したストーリーを作り上げてください。

2. ありきたりの言葉を使わない

私の住む沖縄だと、カフェでよく見かけるワードは「ゆったり」「のんびり」「まったり」「島時間」「島野菜」「海カフェ」「古民家カフェ」「南国らしい」「沖縄らしい」「沖縄県産」「地元食材」「新鮮野菜」「沖縄料理」と、まだまだ出てきます。ありきたりな言葉を使わずに、またどうしても使う必要のある際は、さらに詳しい情報や描写を記載してください。食材に対しては、「こだわりの食材」「選りすぐりの食材」「厳選した食材」「地産地消」「地元食材」「県産食材」など、よく目にする言葉です。

抽象的な言葉や漠然とした表現では何もイメージが伝わりません。お客様がイメージしやすい描写を「言葉の持つチカラ」を使って詳しく翻訳する必要があります。

 

「厳選した食材」を例に挙げると

①フランスで修行を積んだシェフが厳選した食材
②地元農家から有機野菜を直に仕入れて厳選した食材を〜
③各地の漁港から産地直送された厳選した食材(魚介類)を〜

説明を加えるとイメージしやすく、貴重で特別感のあるキーワードを使うと訴求力が上がります。事実に忠実でリアルな表現や具体的な言葉を選び出すコツは、現実を客観視できるかどうかです。それらの事実をイメージに近い言葉へ変換して、類語や対義語、言葉で表現できる振り幅を探ります。

オリジナルを意味する言葉なら「自家製」「独創的」「独自性」「手作り」といった言葉にも変換できます。特に、食品に対して「安心安全な〜」といった表現は注意が必要です。有機野菜や無農薬野菜は「安心」ではあるけれど「安全か?」といえば、人によって考え方や基準が変わり、本来100%の安全を保証するものではないからです。

リアルに忠実な言葉選びを!誇大広告を信頼度を下げる

最も気をつけてほしいのは、オーバーな表現を避けること。現地に足を運んだ際、ニュアンス違いが発生し、「誇大広告」のように過剰な表現をすると「想像よりも今ひとつだった」と逆効果に繋がるのです。 最も悪質なのは「嘘の情報」を流すこと。今後の信用や大事な口コミを左右することに成り兼ねません。

いくつか例を挙げてみます。

・「有名」や「人気」
・○○(地域)で一番
・○○(地域)初!
・○○(地域)最大級!

誰が「有名」だと言っているのか。それは文章を書いた本人ですよね。行政やビッグデータで検証した数値の比較から「○○(地域)で最も人気」ならば実証可能ですが、「有名」かどうかは判断つきません。文章を書いた人の思い込みに過ぎないのです。

但し、店内だけで比較して「この店で一番人気」や「子供にも人気」は可能な表現です。そこに根拠を追加すると説得力が増します。「1日○個の売上」と数字を入れるだけで伝わりやすいですよね。

 

実証できるデータがある場合をのぞいては、オーバーな言葉を使用するのは極力避けてください。第三者から見ると「誇大広告」のように感じるため、リアルさが欠如する上に今後の信用にも関わるからです。事前情報よりもお客様の期待値を超えていくと自然と評価は上がります。そのためには予めハードルを下げておくのも方法の1つです。等身大のありのままの姿を自分の言葉に託して、オーバーすぎず、過剰に装飾せずに自然体で言語化してみてください。

足を運ぶための理由作りと「実店舗の基本情報」工夫の仕方

グルメを強みにする以外にも、特徴的なカフェが増えてますよね。子育てママ向けにキッズルームの設置やペット同伴OKとか、誰かの課題を解決できる設備やサービスは需要が高く、お客様が来店する言い訳を作ってあげると自然に訪れやすくなるものです。

1. 特徴を箇条書きする

カフェ要素以外の特徴は、並列に「箇条書き」で書きます。簡潔に特徴を確認できるのは、お客様にとっても便利だからです。本文とは区別して、箇条書きした「特徴」を一つの塊としてレイアウトすると見やすくなります。

・キッズルーム完備
・ペット同伴OK(テラスのみ)
・バリアフリー対応
・コンセント利用可能
・無料駐車場あり

お客様が便利だと感じる特徴をまとめて確認できると「行きたい」から「行こう」へと気持ちを動かす訴求力が上がります。他のカフェではあまり見かけない設備や特徴をまとめてみてください。

2.「お得な情報」を目立たせる

初めて実店舗に足を運んでもらうには「幸福度」を上げるために「特別感」や「お得感」が有効です。金銭面での「無料・半額」、立地に便利な「駅チカ」、新しいサービスや時間指定のサービスなど、目立つように掲載します。文字色やフォントの種類によって派手になることもあり「安売りするカフェ」に見えてしまうため、そこは注意してください。

「特別メニュー」「期間限定」「旬の食材」「プレゼント」「割引キャンペーン」などの言葉はインパクトが出ます。但し、季節限定サービスをフライヤーに印字すると使用期間が限定されるため、キャンペーン用チラシ以外には不向きです。この場合は別途、サービス券を作成してフライヤーにホチキスで止めたり、カラークリップを使えば見た目もかわいいフライヤーの完成です。

 

工夫次第でアレンジ可能ですから、ひと手間かけると目を引くことでしょう。通年のサービスはフライヤーに記載します。

・コーヒーおかわり自由
・コーヒーおかわり半額
・ランチタイム限定!ドリンク1杯無料
・6歳以下のお子様に!○○プレゼント
・モーニング始めました!
・○○線○○駅から徒歩2分!

また「ワークショップ」や「イベント」を開催すれば、日頃とは異なるターゲット層が来店するはず。初めてのカフェに足を運ぶ理由を作ってあげる、と解釈すればお客様目線に立った優しいアイデアから、イベントの構想が思い浮かぶのでは。

できない入り口となる導線には、プレゼントや割引キャンペーン、ワークショップやイベントを開催するのも有効な手段です。リピーターが集う周年祭へのお誘いもまた特別感が出て嬉しく感じますよね。

3. 店舗の基本情報について

最低限必要な情報は、店名、住所、電話、営業時間、定休日です。特に営業時間は正確に記載します。モーニングやランチタイムの時間帯、ラストオーダーも掲載しておくとお店とお客様の間に発生するニュアンス違いを防げます。広い店内なら席数、ローカルなら駐車場の有無、と有利な情報は備考として掲載しましょう。

 

【住所について】
フライヤーの場合、基本は市町村から。地域関係なく幅広く配布するなら都道府県も入れます。「丁目、番地、号」を使用せず数字と「ー(半角ハイフン)」だけで表記。念のため、ビル名と階数も入れましょう。但し、紛らわしい場合は読みやすい表現を優先してください。

[参考例]
❌港区六本木8丁目12番地24号 ABCビル 2階
⭕港区六本木8-12-24 ABCビル 2F
⭕港区六本木8-12-24 ABCビル 2階
⭕東京都港区六本木8-12-24 ABCビル 2F

住所を表す言葉には「住所」「Address」「Add」「ADD」といくつか考えられ、場合によってはこの部分を省いてスッキリ表記する方法もあります。

[参考例]
住所:東京都港区六本木8-12-24
Address:東京都港区六本木8-12-24
Add 東京都港区六本木8-12-24
東京都港区六本木8-12-24

カフェのスタイルに合わせて、カフェのイメージと重なる表記方法を選んでください。

 

【電話番号について】
スマホ利用者を考慮して必ず市外局番から掲載します。基本、英数字は半角入力。数字の間には「-(半角ハイフン)」を使用します。

❌56-7890
⭕1234-56-7890

【その他】
・駐車場の有無:地方なら必須
・メールアドレス:あれば掲載
・QRコード:公式サイトへ

 

公式サイトの「QRコード」を取得して掲載すると、お客様にとって便利な上にサイトへも訪問してもらえます。SNSの公式アカウントも有効ですから、最新情報の更新頻度が高く、詳しい情報をピックアップできるサイト・ブログ・SNSのどれかひとつに絞ってQRコードを掲載して誘導しましょう。

QRコードについては、「イベントのフライヤー制作に必要な文章術」でも説明しています。

最初はキャンペーンを仕掛けて来店してもらうチャンスを作るのも手段のひとつ。

カフェの軸をしっかりと持ち、それをコンセプトやキャッチコピーで表現して、思いやこだわりを本文で伝えながら、カフェの特徴やサービスを箇条書きなどで目立たせる。イベントやワークションなど別の切り口で集客をすれば、新しいターゲット層に響く可能性が上がります。

最終的には、自然と口コミで広がる理想的な流れを作れるといいですよね。集客の入り口は多ければ多いほうがベスト。フライヤー制作後は、PDFデータやJPGデータなどに変換して、ブログやSNSでも発信しましょう。

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この記事を書いたライター

みやねえ
沖縄を拠点に二拠点生活で活動するライター・編集者。Webメディアの編集長やディレクションなど。Webライター育成講座や沖縄 #ライター交流会 を企画・運営。[職歴]ツアーコンダクター ➡ HTMLコーダー/Webディレクター ➡ フリーライター/複数の新規立ち上げメディアに参画 ➡ Webメディアの編集長・編集者/ライター講座の講師 ➡ 沖縄のライター・編集者チーム「OKINAWA GRIT」代表。